W3C ニュースレター - 2026年9月号

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会員の皆様にお送りしているW3Cニュースレターの公開版です。本ニュースレターでは、先月W3Cで行われた活動の中から注目すべきハイライトや情報を選りすぐり紹介していきます。

今月は、W3C Board of Director、AI関連の取り組み、W3C標準化プラットフォームの改善、アクセシビリティ、ODRL、ープンソース・プログラム、TPACなどに関する最新情報をお届けします。

W3C Inc. ガバナンス

W3C Board of Directorの選挙結果にて、森山光一氏(NTTドコモ)、Chris Needhan氏(BBC)、Florian Rivoal氏(IE)、Léonie Watson氏(Tetralogical)、Hongru Zhu氏(alibaba)が再選、また新たにTheresa O’Connor氏(Apple)とAvneesh Singh氏(DAISYconsortium)が理事に選出されました。 他の候補者であるJaunita Flessas氏(IE)、Daniel Glazman氏(Thales Group)、Tobie Langel氏(OpenJS)、Venkata Vemuri氏(Oracle)、Greg Whitworth氏(Microsoft)には、選挙運動期間中の献身的な取り組みに対し、心より感謝申し上げます。

また、理事としての任期を終えられたChris Wilson氏およびEric Siow氏に対し、組織に貢献してくださったことへの感謝の意を改めて表明したいと思います。

W3CにおけるAI

9月8日から9日にかけて開催された「人間とAIのためのEコマースに関するW3C/GS1ワークショップ」には会場90名、リモート50名が参加し、ワークショップでは事業者の状況や見解、法的責任、プロトコル、データインフラ(信頼や所有権を含む)について議論が行われました。議論の結果、AIエージェントやWebブラウザ、あるいはその両方の組み合わせによって仲介されるかに拘らず、電子商取引には商品データモデルとその表現・ユーザーの意図・整合性、IDと認証・決済が必要であることが明らかになり、人間とAIエージェントの両方によって駆動される相互作用に対応できるようにWebの整備の必要性を認識して締めくくられました。報告書は現在作成中です。

Machine Learning CGにおける提案であるWebMCPもまた、本ワークショップで議論され引き続き関心と勢いを集めています。Accessible Platforms Architecture WG、Security IG、TAGはこの仕様書に対する初期レビューを提供しました。この仕様書は、LLMやAIエージェントがWebページやアプリケーションを活用する仕様を開発するための、新設が検討されているAgentic Web WGの一環として提案されています。

9月6日にW3C深圳代表事務所が主催した「生成型UIとWeb Skillに関するWeb & AI国際標準セミナーでは、エージェントのスキルをブラウザに導入する(WebSkill) ことや、生成型UIを活用してユーザーとAIエージェント間のインタラクションを豊かにすることに関する、W3Cの取り組みにおけるさらなる機会が明らかになりました。

これと並行して、Browser and Testing Tools WGでは、Web Driverの適用範囲をLLM駆動型ブラウザにまで拡大することについての議論を進めています。これは、WebアプリケーションのLLM支援によるテストやデバッグに加え、エージェント型のユースケースもサポートするためです。

TPAC 2026では、これらのトピックについて多くの議論が行われることが予想され、すでに「エージェント型Web」に焦点を当てた7つのブレイクアウトが予定されています。

W3C 標準化プラットフォームの刷新

W3Cの競争力を高めるための文化・プロセス・慣行・ツールの再考に関する提案の一部として、プロセスのアジャイル化が取り上げられました。現在、Process CGでは、プロセスのモジュール化およびプロセス実験の許可に関する提案について議論が進められています。

チームは並行して、横断的な取り組み(セキュリティ、アクセシビリティ、国際化)におけるAIの潜在的な役割についてすでに計画されているセッションに加え、アシスト型スクリビングを含むW3Cツールの改善に関するTPACでのいくつかの議論を準備しています。

アクセシビリティ

アクセシビリティガイドラインでは、W3C アクセシビリティガイドライン(WCAG) 3.0ののワーキングドラフトが更新・公開され、提案されている適合モデルにおいて大きな進展が見られました。W3C Webアクセシビリティイニシアチブ(WAI)ディレクターのShawn Lawton Henry氏は、この重要な取り組みの課題についてより詳しい背景情報を提供し、W3C評議会が設立され、グループの新しいチャーターに対する残りの意見を管理することになりました。これに対し、チームは報告書を作成しています。

ODRL ワークショップ

「ODRLの将来に関するワークショップ」の報告書が公開され、新しいワーキンググループの設立が提案されました。現在、Digital Policy WGのチャーターを策定中です。

オープンソースプログラムのパイロット

web技術の採用と相互運用性を加速させるためのW3Cオープンソースにおける役割支援する初のパイロットが、W3C検証可能クレデンシャル(Verifiable Credentials)エコシステムの互換性ダッシュボードである「Can I VC?」を支援するために開始されました。このプログラムに関するフォローアップの議論や、新たなパイロット計画については、TPACで予定されています。

TPAC 2026

ダブリンで開催されるTPAC 2026まであと数週間となりました。オンライン登録は10月16日まで受付中で、現在の登録者数は499名です。

TPAC 2026では、10月28日(水)に3つのミニワークショップが試験的に開催されます。プレゼンテーションの提案は10月9日まで受け付けています。火曜日の午後に予定されている全体会議「All-Communityセッション」では、Exploration IGが主催し、提出された提案に基づいた新たなアイデアについて議論が行われます。

すべてのコミュニティセッションではExplore IGが主催する、提出された提案に基づいた新たなアイディアに関する議論が行われます。

W3C Japan 30周年

2026年は、当初慶應義塾大学がW3Cホストとして、その後WCAPがW3Cパートナーとして活動してきた日本におけるW3C設立30周年にあたります。日本のコミュニティは過去数ヶ月間にわたりいくつかのイベントを通じてこの節目を祝賀し、9月4日の「Web Togetherイベント」でその集大成を迎えました。

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